Excel に入力した記号のフォントが Cambria Math に変更される事象について

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こんにちは、Office サポート チームの永田です。

Excelで、「≧」「⇒」といった一部の記号のフォントが、予期せず Cambria Math に変更される事象が発生することがあります。 情報に更新があり次第、このブログ記事は更新される予定です。

事象

Excelで、「≧」「⇒」といった一部の記号のフォントが、予期せず Cambria Math に変更される

再現手順

  1. Excel を起動する
  2. 新規ブックを追加する
  3. セル A1 を選択し、ホーム - フォント 欄より、フォントを Arial に設定する
  4. セル A1 をダブルクリックして編集モードにする
  5. 日本語入力 ON にして、「だいなり」と入力し、≧ 記号を入力して決定する

結果

フォントが Cambria Math に変更される。また、それに伴って行の高さが予期せず大きくなる。

再現条件

以下の場合には再現しません

  • [ファイル] - [オプション] - [言語] - [Office の編集言語と構成機能] より、英語 (米国) が <優先> となっている場合には発生しない。日本語が <優先> の場合に発生する。
  • 上記の手順 4. を飛ばして、編集モードまたは入力モードにしない状態で「≧」記号だけを入力した場合、発生しない。
  • 上記の手順 3. の手順で、セルのフォントを MS Pゴシック などに設定した場合、発生しない。

以下の場合、事象が発生します

  • 既に「≧」記号が入力され、期待通りに表示されているセルについて、セルのフォントを Arial に変更後、セルをダブルクリックすると、記号のフォントが Cambria Math に変更される。
  • セルのフォントが Arial の状態で、[挿入] - [記号と特殊記号] - [記号と特殊記号] を開き、[フォント(F): MS Pゴシック]、[種類(U): 数学記号] をそれぞれ選択し、一覧から記号を挿入すると、挿入直後はフォントが変化しない。ただし、このセルをダブルクリックすると、記号のフォントが Cambria Math に変更される。

影響範囲

Microsoft 365 Apps 内の Excel、および、ボリュームライセンス版の Excel 2019 で発生します。Microsoft 365 Apps の場合、現時点で最新のバージョン 2102 (13801.20274) でも発生します。

Excel 2013 や、ボリュームライセンス版の Excel 2016、パッケージ版の Excel 2016 では発生しません。

対応状況

マイクロソフトでは現時点でこの問題を調査中です。

回避策

現段階での回避策としては、誠に恐れ入りますが、以下の方法を検討ください。

  • すでに Cambria Math に変換されたセルは、セルを選択して「MS ゴシック」など日本語フォントに設定する
  • これから「≧」記号を入力するセルは、予め「MS ゴシック」など日本語フォントに設定しておく
  • 「≧」記号の両辺の数字を英数字フォント (Arial など) に変更したい場合には、予めセル全体を「MS ゴシック」など日本語フォントに設定した後、セルをダブルクリックして編集モードにし、「≧」記号以外の箇所 (例: 記号の両辺の数字など) を選択して、フォントを Arial などに変更する。
  • [ファイル] - [オプション] - [言語] - [Office の編集言語と構成機能] より、優先する言語を、英語に変更する。

今回の投稿は以上です。

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