(※ 2017 年 9 月 5 日に Japan Office Support Blog に公開した情報のアーカイブです。)
こんにちは、Office サポート チームです。
Microsoft Forms は、これまでプレビュー版としてOffice 365 の 教育機関向けテナント (Education ライセンス) のみで実装されていましたが、2017 年 7 月 25 日より Education ライセンス以外の Office 365 Enterprise や Office 365 Business 等の各テナントにプレビュー版としてリリースが開始されました。
プレビュー版とはなりますが、通常使用いただくことは可能であり、Office 365 サービスの一つの製品としてサポートを提供しております。これに伴って、本サポートにも Forms について多くのお問い合わせをいただいております。
本記事では、Forms の概要とよくお問い合わせいただくご質問をまとめました。
Microsoft Forms の概要
Forms は、アンケートやクイズを作成し、回答結果を簡単に集計することができるアプリケーションです。
ユーザーから返ってきた回答は、簡単に Excel にエクスポートできますので、結果を簡単に確認できます。
また、クラウドベースの Web サービスとして提供されていますので、インターネットでアクセスすることで、いつでもどこでも利用することができます。
Forms の概要につきましては、以下のサイトにてご案内しております。
タイトル : Microsoft Forms とは
URL : https://support.office.com/ja-jp/forms
タイトル : Microsoft Forms を使用してフォームを作成する
URL : https://support.office.com/ja-jp/article/4ffb64cc-7d5d-402f-b82e-b1d49418fd9d
Microsoft Forms をご利用いただけるライセンス
現時点では、以下のライセンスのテナントに順次リリースされる予定です。
なお、前述しましたように、現在 Forms は各テナントに順次リリースしている最中となりますので、
以下のライセンスのテナントであっても、リリース前のテナントでは、アプリケーション ランチャーに [Forms] タイルが表示されないことがあります。
その場合は、直接 https://forms.office.com/ にアクセスいただくことで Forms がご利用いただけますのでお試しください。
<現時点で Forms を利用可能なライセンス>
- Office 365 ProPlus
- Office 365 Enterprise E1
- Office 365 Enterprise E3
- Office 365 Enterprise E5
- Office 365 Enterprise K1
- Office 365 Business
- Office 365 Business Premium
- Office 365 Business Essentials
英語サイトとなりますが、以下の公開資料でも Microsoft Forms をご利用いただける主なライセンスが記載されております。
タイトル : Frequently asked questions about Microsoft Forms (英語ページ)
URL : https://support.office.com/en-us/article/495c4242-6102-40a0-add8-df05ed6af61c
該当箇所見出し : Who can use Microsoft Forms?
Microsoft Forms をご利用いただく際の制限について
現時点では、Forms は専用の独自領域で管理 / 運用されており、Forms のコンテンツのデータによって、
データ容量でその他のサービス (SharePoint 等) の領域に影響を及ぼすことはありません。
また、現時点では、保存期間につきましても制限を設けておりません。
しかしながら、現時点で、以下のような制限があります。
- 1 つのアンケートでの回答者数の制限
- 1 つのクイズでの回答者数、得点集計の制限
- 1 つのフォームに含むことができる設問数の制限
- 1 つのコンテンツの設問数、および選択肢に対する 4KB の制限
- 1 ユーザーの作成できる最大コンテンツ数
- 通知メールが送信されるアドレスの制限
- フォーム回答時に途中でブラウザーを閉じた場合の制限
1) 1 つのアンケートでの回答者数の制限
Forms でのアンケートの回答の上限数は 50,000 回となっております。
詳細は以下の弊社の公式サイトにてご案内しております。
なお、当該上限数を変更する機能はございません。
タイトル : Microsoft Forms についてよく寄せられる質問
URL : https://support.office.com/ja-jp/article/-495c4242-6102-40a0-add8-df05ed6af61c
2) 1 つのクイズでの回答者数、得点集計の制限
クイズの場合は回答が 2,000 回を越えると、[Excel で開く] にてダウンロードされる Excel ファイル内から、点数とフィードバックの列が削除される動作となります。
クイズの場合でも回答の上限数は上述の通り 50,000 回となっておりますが、Excel ファイル上で点数を確認したい場合は、回答数が 2,000 に近づく前に、新しいクイズに移行する、等をご検討ください。
なお、当該上限数を変更する機能はございません。
3) 1 つのフォームに含むことができる設問数の制限
1 つのフォームに含むことができる設問数の上限は、100 個となります。100 個の設問を追加後は、[+ 質問を追加します] ボタンがグレーアウトし、更なる追加はできません。
なお、当該上限数を変更することもできません。
4) 1 つのコンテンツの設問数、および選択肢に対する 16KB の制限 (2019/8/30 更新)
上記の「3) 1 つのフォームに含むことができる設問数の制限」に加えて、Forms コンテンツに設定する設問数、および選択肢の設問内に設定可能な分岐オプション数に上限があります。
この制限は、コンテンツに挿入した画像のサイズは影響せず、あくまで設問数、選択肢数、分岐数に対する制限になります。
システム内部処理の制約として 16KB の制約があり、多数の設問、選択肢、分岐を設定することで、
様々な内部処理の累計が 16KB を超えるとそれ以上の追加はできなくなります。
(以前の制限値は 4KB でしたが、緩和され現在は 16KB の制限となっております。)
この制限は、システム内部処理の動作に依存するため、一概に何項目の設問数や選択肢を追加した場合
といった具体的な項目数で上限値をご案内することはできません。
目安となりますが、例えば以下を 1 つのコンテンツに設定することでこの制限に達します。
- 250 項目以上の選択肢の追加
- 100 項目以上の分岐設定
複数の設問にて多数の選択肢、分岐設定を利用している場合は、より少ない数で上限に達します。
5) 1 ユーザーの作成できる最大コンテンツ数
1 ユーザーが同時に作成できる Forms のコンテンツ数は 200コンテンツまでとなっております。
200 を超えて作成したい場合は、いずれかのコンテンツを削除する必要があります。
6) 通知メールが送信されるアドレスの制限
フォーム作成時に [設定] から、[回答のオプション] 内の [各回答の通知をメールで受け取る]、[回答者にメールの受信確認を送信する] のチェックをオンにすることで、その後回答用の URL から回答を送信したタイミングで、それぞれフォームの作成者、フォームへの回答者に対し通知が送信されます。
Microsoft Forms の通知メールの機能では、Office 365 アカウントのプライマリ メールアドレス (Get-MsolUser または Get-AzureADUser で得られる ProxyAddresses の値の中で大文字 “SMTP:” のプレフィックスがついているもの、もしくは Get-AzureADUser で得られる Mail の値) に対して送られる動作となります。
なお、通知先のメール アドレスを変更する機能はございません。
7) フォーム回答時に途中でブラウザーを閉じた場合の制限
Microsoft Forms のフォームの回答画面にて、途中まで記入後にブラウザーのタブを閉じてしまった場合、[自分の所属組織内のユーザーのみが回答可能] の種類のフォームの場合は再度同じ URL から回答画面を表示しますと、途中まで記入内容が復元された状態で開かれる動作となります。(ただし、[ランキング] の種類の設問については [自分の所属組織内のユーザーのみが回答可能] の種類のフォームの場合でも、入力内容が保存されません。)
これはブラウザーのクッキーを利用した機能となりますので、クッキーを削除したり、別 PC、別ブラウザーを利用した場合は途中まで記入した内容は反映されず、初期状態にて表示されます。
また、[リンクにアクセスできるすべてのユーザーが回答可能] のフォームの場合は、記入内容は保存されません。このため、回答画面を開きなおしますと、初期状態にて表示されます。
管理者メニューからの回答範囲の制限について
Forms で作成されたアンケートやクイズのコンテンツに回答可能なユーザーの範囲は、
コンテンツ作成ユーザーが、コンテンツ単位で設定します。
具体的な設定は、下記の 2 つになります。
<回答範囲の設定>
[共有] - [回答の送信と収集]
- リンクにアクセスできるすべてのユーザーが回答可能
- 自分の所属組織内のユーザーのみが回答可能
回答範囲の設定は、この 2 つのみとなりますので、ユーザー個別に回答権限をつける等の制御はできません。
また、この設定は、Office 365 管理者メニューから制御する設定もありません。
OneDrive for Business 、Excel Online 、OneNote Online でのFormsの利用について
Microsoft Forms のリリースに伴い、OneDrive for Business、Excel Online、OneNote Online でも、Microsoft Forms と機能連携し、
Forms のメニューが追加されます。
この機能につきましては、以下の弊社サイトでも詳細をご案内しておりますので、ご確認ください。
タイトル : Microsoft Forms を使用してフォームを作成する
URL : https://support.office.com/ja-jp/article/4ffb64cc-7d5d-402f-b82e-b1d49418fd9d
OneDrive で Forms との連携機能が利用可能な環境では、OneDrive の [Excel アンケート] 機能が [Excel 用 Forms] 機能に置き換わります。
これと同時に、Forms のライセンスを無効化しているユーザーにおいては、OneDrive for Business の Excel 用 Forms を選択しても、アクセス権限がない旨のメッセージが表示される画面に遷移し、Excel 用 Forms をお使いいただくことができません。
このような動作となりますので、Forms のリリース以前に OneDrive の[Excel アンケート] 機能をご利用されていたユーザーでは、Forms のライセンスを有効化にする等の運用をご検討いただく必要があります。
Microsoft Forms を無効化する
Microsoft Forms の製品ライセンスは、デフォルトでオン (有効) に設定され、デフォルト値をオフ (無効) に設定する方法はありません。
このため、Forms の利用を制限したい場合、ユーザーの Forms のライセンスを無効化する必要があります。
テナントに所属するユーザーの Forms ライセンスを無効化する具体的な手順を、下記にご案内します。
目的のユーザー数が多い場合は、方法 2 をご確認ください。
以下の方法で目的のユーザーを無効化した後は、管理者様等で Forms について実際にご利用いただき、
ぜひ Forms のご利用をご検討ください。
- 方法 1 : ユーザー 1人1人を UI から設定する
- 方法 2 : PowerShell を利用してテナントに所属するすべてのユーザーの Forms を無効化する
方法 1. ) ユーザー 1人1人を UI から設定する
下記の Office 365 メニューから、製品ライセンスを オフ に設定することで Forms が無効化されます。
[管理者] - [ユーザー] - [アクティブなユーザー] - < 任意のユーザーを選択> - 製品ライセンスの [編集]
方法 2. ) PowerShell を利用してテナントに所属するすべてのユーザーの Forms を無効化する
テナントに所属するユーザー数が多い場合は、PowerShell を利用してすべてのユーザーの Forms のライセンスを
一括で無効化にすることも可能です。
タイトル : Frequently asked questions about Microsoft Forms (英語ページ)
URL : https://support.office.com/en-us/article/495c4242-6102-40a0-add8-df05ed6af61c
– 注意事項
本情報の内容 (添付文書、リンク先などを含む) は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。